ちょっぴり不登校と笑える同居。

息子の起立生調節障害と義父母と同居など 我が家の日常を語ります

1・2・3歳児どうしたら嫌いな物を食べる? 保育士の体験談

今日は、私が保育士をしている時に出会った、子どもたちとの給食の様子をお伝えします。

 

子どもってきちんときれいに全部食べる子ってなかなか居ないです。

本当の食いしん坊さんは、全部食べてますが・・ほとんどの子が何かしら苦手です。

 

中でも、白いご飯しか食べない子、野菜ほとんど嫌いな子の話をしたいと思います。

 

自分自身も保育士になる前に、息子の食生活で非常に困ったので、少しでも日々のご飯に困っている方がいて役に立てたらいいなという思いで書きました。

 

嫌いな物どうやって食べるようになる?

*目次*

白いご飯しか食べない発達障害持ちのH君

1.H君の特徴

H君は3歳の時、担当になりました。

2歳の頃の先生から、『白いご飯しか食べない、お茶は飲む、ずっと座っていられない、よく癇癪を起こす』という事を引き継ぎで聞いてありました。

実際目の当たりにすると・・・

クラスのみんなで「いただきます」をするために椅子で待ちますが、待てません。

座れたと思うと給食が並べられると何か嫌だったのか、また部屋や廊下を猛ダッシュで走るそんな子でした。

給食は、やはり白いご飯しか食べませんでした。カレーだとしたら、少しでもルーがかかっているのも嫌でした。

 

2.H君にはどう対応したか

どうしたら食べてくれるんだろう。だいぶ考えさせられました。

まず取り組んだのは、こちら。

  1. まずは少しの時間だけ椅子に座る(おもちゃを持ってか膝の上)→徐々に長く。(おもちゃも徐々に減らす)
  2. どんぶりはやめて白いご飯のみにする。
  3. おかずを他児と比べて半分くらいにする→嫌いな物が3口くらい食べ始めたら徐々に増やす。
  4. スープも具材少なめにする。

ここからスタートしました。

そしてずっと横について、観察しました。

ご飯だけと聞いていましたが、揚げ物の中身は食べていたり、みそ汁の具は食べなくてもスープを飲んでいました。

 

なので、ご飯と交互にその食べれている物を選んでフォークに刺しておきます。

2口くらい食べたところで、色味が同じような苦手な物をフォークに刺しておきます。

ここで食べれたらすごく褒めます!

「H君、今これ食べれたよ!すごいね!おいしかったね!」

それはもう、オーバーリアクションに

(私がそれと同じテンションで家で子供にやったら中2の息子はドン引き。小3の息子はどうしたの?という顔してました。)

そしてすぐに好きな白いご飯をあげます。

「じゃあこれ食べる?」と聞いて何が食べたいか聞く。

 

とにかくこの繰り返しをしました。

 

無理やり口に入れてもペッと出されてしまうので。

完食がゴールだと思わず、今日は苦手な物1口これを食べれたからいいかとか、昨日食べれたけど今日は少なかったなと思っても、3歩進んで2歩下がるようにゆっくりと進めていきました。

 

嫌いなものを普通に食べる事はとても時間がかかりましたが2年後、年長クラスに上がったときはもうほとんど給食を食べれる子になっていました。

 

野菜嫌いな1歳クラスのR君

1.R君の特徴

R君は1歳児クラスからの入園でした。

とても活発な子で、まだまだ団体生活に慣れていなく、給食になると、好きな物だけガッと食べて嫌いな物だけ残るとチーンとなっているような子でした。

まずH君と違って入園したばかりの子だったので、より観察しました。

分かったのがこちら。

  • 白いご飯が好き。丼物✖(何か味付けされたりカレーみたいなものはちょっと苦手)
  • 野菜特に緑色✖
  • お肉大好き、コーン大好き、揚げ物大好き。
  • スープ野菜が見えると飲まない。みそ汁あまり飲まない。
  • お茶も慣れていない。
  • デザートのバナナは好きパイナップルやグレープは苦手?

という感じでした。

 

2.R君への対応はどうしたか

ずっと隣でつきっきりになり好きなものを把握し、嫌いな物は少なめに用意しました。

一人で食べれる子だったのですが、フォークなどの主導権はこちらで。

 

白いご飯を食べさせた後に野菜をとって、すごーく小さい人参を口元へ持っていくとジーッと見てたので・・

私「これはにんじんさん」と伝えると

R君「にんじんさん?」「にんじんさん?」と言っては、嫌がり食べず。

私「じゃあご飯ね」とご飯を持っていくとすぐにパクッ。

私「はい、にんじんさん。ママ喜ぶよ~」と伝えながら、また人参を口元へ。

R君「ママ?」「ママあっち」とどこか指さしている。

私「そうだね。あっちだね!ママ、ニコニコだって~」といって人参を口の中へ。

何が何かわからず食べました。

でも、すかさず褒めます。

「すご~い!にんじんさん食べれたね!ママもニコニコだね~!」

それはもう周りにいるクラスの先生全員で拍手しながらオーバーにです。

でもきっとここまで来るのに園に慣れさせたり試行錯誤したりと1カ月かかったので、みんな素でオーバーリアクションしてました。

 

それからというもの、繰り返しました。

少しでも食べれたら褒めて、1回1回背を向けるくらい本当に嫌がるので、そのたびに好きな物で体正しい向きに戻し。

 

そしてデザートもおいしいと気が付いたようで、一番のR君とってのご褒美だと自分で感じたようです。

 

ご飯1口→苦手な物1口→ご飯無くなり→デザート1かけら→苦手な物1口

と繰り返すと食べれるものがどんどん増えていきました。

毎日ご両親に伝えると、とても褒められたのでしょう。本人もどんどん頑張ってくれるようになりました。

給食と同じように家でも子ども1人の専用プレートがあると良いと思います。

R君なりにゆっくりと成長していき約1年、かかりました。

 

 

まとめ(どうしていけば良いのか)

これでもだいぶ簡単にお伝えしたので、もっと多くの子供たちの例をさらに詳しく書きたいところですが・・・

とりあえずこの二人の体験談からわかったことはこちら。

  • その子自身の事を観察する。何が好きで何が嫌いか。(色が嫌い・形が嫌い・量が多いから最初っから気分が落ちる・ドロドロが怖い・カリカリが痛い・味がない・味が強い・手に着くのが嫌など色々あります。)
  • 苦手な物の量を減らしてあげる。苦手な物の完食を求めない。
  • 子どもが食べれた!と目で見てわかるように専用プレートを使う。
  • 1口でも食べれたのならオーバーに褒めてあげる。
  • 必ず好きな物を食卓に1品入れる。そこから交互に食べさせることが大事。
  • 子ども1人だけで嫌いなものに絶対挑戦はしません。忙しくて大変ですが、付き添って寄り添うことが何より大切です。
  • 時間がかかります。月日もかかります。ぱっと食べれるようになるには難しいことなのです。なので気楽に気長に取り組みましょう。

 

私も仕事として、子ども達に向き合ったことで出来たのだと思います。

もし自宅で自分の子たちにと考えると、まずイライラしてしまったことでしょう。

「今日できなかったからダメだ」ではなくハードルをものすごーーーく低くして、ほんの小さな出来たことを褒めてあげてほしいです。(もちろん、ここぞという時に)

 

 

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